Novel 002 _ a slight smell of water.
a slight smell of water. わずかな水の香り
山間ヤマアイの水辺の香りが強いと思う方に、歩を進める。
「助かったか。」と、ふとつぶやいた。
この地に「淡水」が無ければ程なくして自分は死亡していたであろう。
僅かではあるが淡水の流れ _ 岩清水を発見した。
沢蟹サワガニの姿も見られる事から、きれいな水と思われる。
だが、蓚酸シュウサンを多く含むケースとかも有って下痢を引き起こす事も懸念され、
油断はできない。
炭・砂・砂利・布で作った濾過器ロカキを用いた後、その水を煮沸消毒しても、
カビ毒が残っていては健康被害は甚大である。
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